新国立劇場「屋上庭園・動員挿話」再演

新国立劇場「屋上庭園・動員挿話」
2年半前に上演されたこの作品。

そして、この作品は非常に優れた作品として世の評価を得て
今回「再演」が決まったのでした。

当時私は制作助手としてこの作品に携わっていました。

今、思い出しても、本当にドキドキするような稽古場でした。

自分が出ていなくても、あれほど新鮮で刺激的で
そして、皆の芝居を愛する気持が暖かく大きく存在していた
現場は、貴重な経験として今もわたしの中に根付いています。

今日、この作品の再演を観てきました。

素晴らしい、の一言です。

演劇の真髄を楽しめます。
スリリングです。

え・・新劇ってこんなにオモシロい?って改めて気付かせてくれます。

岸田国士の戯曲の世界を忠実に再現しつつも
2年前よりも確実に進化しています。

再演の進化の正しい形だと私は思います。

作品の言葉や行動、シチュエーション、関係性
そうゆう事に手をかけずとも、
じっくりと、すべての信頼関係の下で
内容を膨らましていくことで
確実に表現は進化できる。

ミザンセーヌやケレンよりも
もっともっと大事なことは、
俳優と演出家が、しっかりと積み重ねる時間を
強弱の関係性ではなく、丁寧に作品に向き合うエネルギーとして
使うことこそが、最終的には観客の耳に正しい言葉を伝えていく
戯曲の人物の本当の姿を見せてあげる、
一番の近道の仕事なんだなあと、
本当に心から感じたのです。

本当に幸せな作品創りだと思います。

今回私は純粋な観客として楽しんだわけですが
2年半前にスタッフとしてこの作品を観ていた時とは、
自分も変化していますし、芝居も変化している。

その変化の関係性も、生々しくてたまらない楽しみ方を出来ました。
楽しみ方は千差万別ですが、少なくとも、それはおそらく、
岸田戯曲にとっても幸せなことであり、
再演の意味を十分に表していたと思いました。

初演を観た方も、まだご覧になっていなかった方
初演は後半完売だったので、見逃してしまわれた方。

9日までやっています。是非是非ご覧下さい。

解氷後の私(注:北国生活後の意)にとっては、
砂漠の中の一滴のような芝居でした。
これが芝居と言うものだと思います。

なんだかとても、嬉しかったです。
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by chutaro116 | 2008-03-07 01:13 | 芝居

猫、表現、そして日々のこと。


by chutaro116
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