ブロークンフラワーズ

映画「ブロークンフラワーズ」を観た。下高井戸シネマにて。


これは、美容院の映画好きの美容師君が「絶対いいですよ!」と薦めてくれたもの。

ジムジャームッシュにしては
珍しい感じの映画だなあ、くらいに思っていたのだけど
あまりに薦めてくれたので観る事に。

ビルマーレイという俳優は
たまに見かけるくらいの人だった。私にとって。

しかし、この人、すごく冷静な役者なんだろうなあ。
そして、とても冴えない初老男性(しかもドンファン/女好き)
なんだけど、ふとした瞬間に
役から離れたらめちゃくちゃかっこいいんだ。と言うことを匂わせる。

映画の感想としては
私がロードムービーが得意ではないことと
今日のランチは知り合い兼友人の劇場制作の人と
中華五目御飯を食べて満腹だった&演劇のホットな話をして
興奮気味だったので、映画館で座った瞬間に
頭がボォっとしてしまい
(もったいない!私は日曜日の映画館と相性がよくないかも・・)
映画に集中できませんでした。
ああ残念。
ジムジャームッシュの映画には、
登場人物が横たわるシーンが結構多くて
一緒に横たわりたくなる気分が沸いてきてしまうのも
集中度が減る(私にとって)原因の一つじゃないかしらん。

しかし、ジムジャームッシュの映画って
とても想像力を駆使させられて
自由な感じがするのだと初めて思った。

感情移入とか、そうゆうわかりやすい次元で
観る映画ではなくて、
ものすごい距離を置きつつ
主人公を観察するような映画でした。

実際、私にはドンファンの初老男性の気持ちに
感情移入するなんて不可能だ。

感情移入したくもないし。プププ。
あ~あ、お気の毒様に。と突き放してみてしまう。
楽しんだんだからしょうがないよね~と。

ジャームッシュが流行ったころ
(「ストパラ」とか)
スタイリッシュすぎて実は全く、判らなかったのだ。

今回の映画は、ラストシーン含めて
「渋い!」
格好悪いことと思われているようなことに
ヒトの本質が隠れているんだわ。と
思わせてくれました。

その帰り・・・。

世田谷線の線路脇で
花の絵を描くおじさんと
1時間以上立ち話をしてしまった。

身体は冷えたけど
ちょっと面白かったです。

ところで、
私はおじさんの受けがなぜか凄くいい。

別にこれは少しも嬉しいことじゃない。
ただ、年配者の言うことはちゃんと聞いてあげないとな、と
思ってちゃんと聞いてしまうので
というか、あしらう、なんて事は失礼だとおもうのだ。

そこに恋愛感情なんかあるはず無いのに
勝手にあることにされるらしい。それも急に。

でもそれを知らない、気づかない人からは
「俺に気がある。モノにできそうだ。」と
勝手に判断される。らしい。

独身者、妻帯者、高齢者拘らず・・。
人間の欲望って底知れないのだ。
安心できないのだ。

まあ、それについて神経質になっても仕方がないし
ある程度は仕事上円滑に進めるために
必要なこともあるから
(本当にその人を尊敬して、大好きな事だってあるわけだし)
こころを広く持つように心がけているだけなのに。

でも、話を聞くにしても相手を選ぶ、ということが大事なんだと
最近よく判った。
もっと自分を守ろうと珍しく思った。

人間は結局欲望というものを抱えた
時に怖い生き物であると言うことも
なんだか判る・・。

だから面白いんだろうケド。

話題、もとい。
おじさんは「花船長」と名乗り
地元に住む絵描きさんで
ゆくゆくは映画も作りたいという夢を抱いていました。

こうゆうヒト、海外に行くと沢山居るんだけど
日本だと変人て思われてしまううだろうなあ、とおもいつつ
なかなか切り上げることの出来ない、
自分のヒトの良さというか
気の弱いところも反省してしまった。
(寒かったので早く帰りたかったんだけどね・・)

でも、すごく人生について
ヒトについて考えさせられてしまった。

夢を持って生きるって言うことは
至極当然で
当たり前のように人に与えられている
たった一つの平等な権利かも知れないのに
その事もままならない、許されない世の中だったりするのかなあ。

夢を持ったおじさんは夢に満ち溢れていたのに
なんだか、この国全体を覆う
「夢なんかもってるとろくな大人になれないよ」みたいな
空気感についなんだかため息をつきたくなりました。

映画からも現実からも
今日はヒトの人生について
考察する日だったみたい・・。




絵かき
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by chutaro116 | 2006-09-25 01:12 | 映画・ドラマ